Tag : BMW R75
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クラフト系メモ:Dispatch Rider再び
去年の今日書いたエントリー「クラフト系メモ:BMW Rider(その1)」の続き。
エントリー最後に
ここでこのヴィネットはサフ乾燥も兼ねて暫く放置。
と書いたのを最後、ホントに完全放置してしまい、気がつけばまるまる一年経ってしまった。再び模型シーズンモードに入ったのをきっかけにスイッチが入ったので製作再開。
前回、一年前の最後の状態はこんな感じ。(↓)

この状態でたっぷり時間を取って(取り過ぎ?)下地を乾燥させたので、今度はその上にアンダーコートとしてタミヤエナメルのXF-1フラットブラックをシンナーと1:2で薄めたものをエアブラシで数回に分けて吹き付け、顔の部分をウィンザー&ニュートン社の油彩を使って描いてみた。(↓)

上から見たところ。ちなみに撮影はすべてiPhone 3GSのカメラによるもの。(↓)

この一年間の間何もしていなかったわけではなく、塗装に関しては色々とスタイルを脳内で模索していた。視野を広げたりするために昔の油彩の大家の絵とか、光と陰を研究するためにレンブラントの画集を見たりとか、味のある絵とは?というのを研究するために昔から好きなノーマン・ロックウェルの画集を改めて見直してみたりとか。
私は模型製作だけにどっぷりと浸かって模型を作ってもつまらないと思っている。まぁなんというか視野が狭くなったりただ単に精密テクニックに走っただけの模型を作る事には全く興味がないのである。そういう経緯もあって塗装に関して好みというか自分なりのスタイルの方向性が少し見えてきた。
今回は基本に返って、人間が肉眼で見る距離を計算して塗装してみた。「スケールが1/35であれば、実際の人間を60メートルの距離からみたサイズとなる。その距離で人間が判別出来ない色やディテールは描く必要はない」(「How to build Diorama」より引用)という理論に基づき、Mac OS〜OS Xのアイコン製作で培った「アイコンサイズによって解像度を減らすテクニック」をも含めて考えて、筆の跡を残すのとコントラストを重視して「絵画のような」塗装を心がけてみた。
これからまた時間をとって乾燥させながら少しずつ仕上げていく予定。
クラフト系メモ:BMW Rider(その1)
MasterBox BMW R75サイドカー・ヴィネット作成開始
ウクライナのMasterBox社から今年2008年夏にリリースされたBMW R75サイドカー。WWIIドイツ軍と言えばサイドカー、サイドカーと言えばWWIIドイツ軍、というくらい、過去色々な戦争映画等でもおなじみのこのバイク。実は意外にも1/35キットはあまりリリースされていない。これまでリリースされたものは、最も有名なタミヤのものとイタリアのイタレリ製のもの2つのみ。しかし、すでに20年以上前のキットである。
今回のMasterBox社版は2008年初リリースで新金型版、ということで期待がかかる。なにしろWWIIドイツ軍を語る上で絶対に外せないアイテムであるからだ。(MaseterBoxを追うかのように、中国・上海の新進気鋭のメーカー「LionRoar」からも11月にメタルエッチングパーツ付きの凄い精密バージョンが出る予定だそうだ。これもゲット予定)
・・・と、前置きは長くなったが、このBMWを主役にしたヴィネットをいつか作りたいと昔から思っていたので、今回2008年現時点での決定版とも言えるMasterBox社製BMWを使ったヴィネットを作成開始することにした。
【エンジン作成】
エンジンは、タミヤのようにフレームと一体型ではなく、1/12バイク模型のように別パーツで組んでいく仕様。こうやって改めて見ると1/35のバイクエンジンというのはかなり小さい。

【フレーム】
パーツはかなり分割されていて全てが繊細で細かい。案の定、左フレームは最初から真ん中から折れていた。

【エンジンの取り付け】
タミヤの模型しか作ったことのない人には信じられないかもしれないが、フレームとエンジンの取り付け穴は「自分で開けて下さい」という仕様になっている。よって工作にはピンバイスは必須。

このように開ける。(↓)

【プッシュロッドの作成】
エンジンのプッシュロッドもパーツが付いているが、ランナーから切り取って自分で二つに分割して使う仕様(!)になっている。これは面倒だし、仕上がりも気に食わなくなりそうなので、真鍮線で自作することにする。まず、ピンバイスで穴開け。(↓)

エンジン側も穴をあける。(↓)

完成。なかなか良い感じに仕上がった。(↓)

【フロントフォーク】
フロントフォークの支柱も別のブラパーツになっているが、強度的に不安なので、虫ピンを利用して支柱を作成。(↓)

取り付けた後、適当な長さにカット。(↓)

【マフラー】
マフラーは排気口に穴があいていないので、これまたピンバイスで穴開け。(↓)

完成。これをやるとやらないとでは全く質感が違う。

【手動変速機】
手動変速機のパーツも折れてしまっていたので、これまた真鍮線で自作してでっち上げる事にした。本物のBMWの資料を見るとこの手動変速機はステーが2本あるのだが、ここは「デフォルメの美学」で、一本のみ、とした。

【ケーブル線】
ケッテンクラートと同じように、真鍮線でケーブルを自作してディテールアップ。矢印の部分にピンバイスで穴をあけて通したところ。

【一段落。タミヤ・DKWとの比較】
とりあえずバイクの基本が出来たので、タミヤのDKW NZ350と比較ショット。このタミヤのDKWはMasterBoxのものと違ってエンジンとフレームも一体で簡略化されている部分が多く、パーツもかなり少なくてパッパと組み上がる。BMWはディテールアップも含めて6時間くらいかかったが、DKWは実質10分程度で完成した。

【Verlinden 1/35 Dispatch Rider】
今回のヴィネットのもうひとつの主役、ヴァーリンデンのレジン製「Dispatch Rider」。このフィギュアと出会ってからこのBMWのヴィネットの構想が頭の中でふつふつと具体的なイメージとしてわき上がった。表情の彫刻が素晴らしい。くわえているタバコは口にピンバイスで穴を開け、5mmほどの真鍮線を挿したもので自作。

【全体イメージ完成。】
・・・というわけで、頭の中にあった全体イメージが具体的な形として出来上がった。こんな感じ。(↓)

ヴィネット台はスペインの「アンドレアミニチュア社」製のもの。流石老舗メーカーだけあってかなり上質で、この台に置くだけで「作品」としての質が高まる感じがする。
今後は、
- サーフェイサー吹き+キズチェック
- バイクの下地塗り
- フィギュアの下地塗り
と進んだ後、下地の定着と塗装プランをじっくり練るため暫く放置して寝かす予定。
関連URI
- N°0645 1:35 German Dispatch Riders WWII (2 fig.)
- Verlinden 1/35 German Despatch Riders
- a-000c (実車写真資料)
追記:ディテールアップとサフ吹き
勢いあるうちに、と思い、しばしブレイクの後、最後のディテールアップとサーフェイサー吹きを一気にやることにした。
【バッグの取っ手のディテールアップ】
ここは標準でプラスチックパーツの取っ手が付いているのだが、例によってかなり小さくて弱々しいパーツなので、パーティングライン取りとかが面倒。そこで取っ手を真鍮線でディテールアップ。今回のBMWサイドカー、ピンバイスと真鍮線がかなり大活躍である。
完成。(↓)

【サーフェイサー吹き】
エアブラシを使ってサーフェイサーを吹いた(通称サフ吹き)。使用したサフはタミヤのプライマー入りサフ「SURFACE PRIMER」。これを「シンナー:サフ=2:1」の割合で薄めて数回に分けて吹いてみた。

ここでこのヴィネットはサフ乾燥も兼ねて暫く放置。
クラフト系メモ:Dispatch Rider再びの続き。
20年前にはなくて今は定番になっている油彩によるテクニックの一つ、「フィルタリング」。昔は「ドライブラシ」という塗料をカスカスになる寸前まで拭き取ってそれをかすらせるようにしてグラディエーションを描いていくテクニックが主流だったが、今はこのテクニックを全面に施すのはイマドキではない(らしい)。今はこの「フィルタリング」と「チッピング」を使って経年変化を表現するのが主流である。早速KS750に施してみる。
油彩をランダムに置いていく。使用する色は色々手法があるようだが、ここでは「赤」「青」「黄色」「白」の四色を使ってみた。(↓)

次に、油彩用のオイルで溶かして全体に被せるようになめしていく。使用するオイルも色々あるようだが、ここでは「α-ピネン」オイルを使った。(↓)

とりあえず、このKS750とGerman Dispatch Riderを組み合わせたヴィネットもある程度かたちになってきた。
以下、現在の進捗状況。
去年の今頃の状態(↓)

現在の状態。(↓)

グランドワークは、
という流れで行った。
また、ベース台のラベルはMacのグラフィックソフト「OmniGraffle」を使ってデザインし、背景を黄色にしたものを銀色のラベルフィルムにプリントアウトした。(これで金色の効果を出している)余談だが、当ブログで公開&配布しているアイコンのデザイン&製作も全てこのOmniGraffleを使っている。そのくらい重宝して入れ込んでいるソフトである。
これから暫くしっかり乾燥させ、色の変化が落ち着いたところで(油彩は乾くと色が微妙に変化するため)細かい調整を行っていく予定。
関連URI: